10月はピンクリボン月間です
毎年10月は「ピンクリボン月間」と呼ばれています。
乳がんに関する正しい知識の普及、乳がん検診の受診を通じた早期発見・早期治療の啓発を目的として様々なキャンペーンが全世界的に展開されます。建造物がピンク色にライトアップされるのを目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日本人で乳がんに罹患する人は9人に1人と言われています。早期発見しやすく、また生存率も高いがんと言われており、ステージ1で発見された場合、5年生存率は98%以上、10年生存率は90%以上です。
早期発見の為にはがん検診が有効で、40歳以上の女性は2年に一度の検診が推奨されています。マンモグラフィー検査のほか、エコー、視触診などを併用することもあります。マンモグラフィーは正常な乳腺も白く映ります。若い人は高濃度乳腺(デンスブレスト)のことも多く、全体的に白く映るためにがんの判別がしづらいことがあります。そのため、エコーと併用することによって精度の高い検査が可能となります。年齢とともに高濃度乳腺ではなくなることも多いのですが、日本人は欧米人と比べて高濃度乳腺の割合が高いと言われています。
私も毎年10月にマンモグラフィー検査を受けていますが、併せてエコーも受けています。数年前、40代でしたが、マンモグラフィーでは見つからなかったけれどエコーではしこりが映り、念のためその場で針生検をしました。結果が出るまでの2週間、生きた心地がしなかったのを覚えています。結果は良性の乳腺症で治療も必要ないものでしたが、きちんと調べてもらって安心できたので良かったと思っています。以降、マンモグラフィーとエコーの両方を毎年受けています。何事もなく終わる年もありますが、別のしこりが見つかって針生検することもあります。毎回、良性の乳腺症の結果になるのですが、「いつもと一緒でしょ」と思わずにきちんと調べてもらうことが大事だと思っています。
ちなみに、私は乳腺外科クリニックでの外来診察の枠で検診を受けたので、その場で生検ができましたが、自治体の健康診断や健康診断センターでの健康診断などではその場での生検はできません。健康診断の結果が後日出てから、改めて医療機関を受診する流れになるかと思います。
乳がんは早期に見つかれば、助かるがんです。乳がんのタイプによって異なる治療法が確立されていて、治療は進歩しています。治療をしながら仕事を続けることも可能です。
早期発見のためにも、後悔しないためにも、仕事を辞めずに続けるためにも、定期的に乳がん検診を受けましょう。
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